サムスンの目を気にする韓国部品メーカー

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韓国国内の部品メーカーが、世界市場で覇権をねらうサムスン社の目を気にし、対中国向け販売に支障をきたしているようだ。部品メーカーが、中国顧客に部品を納品すると、中国製品の競争力が強化され、サムスンの市場シェアの減少につながる可能性があるためだ。韓国THELEC紙が報じた。
報道では「部品メーカーは、サムスンと取引をしながら、中国の売上高も増加させたいが、サムスンが中国企業浮上を牽制しており、国内の部品メーカーは、サムスンの顔色を見ながら慎重に対応している」という業界関係者の話を紹介。
この関係者は「サムスンは韓国の部品を搭載した中国製品の品質が良くなると、サムスンディスプレイ、サムスン電子の市場シェアが減少することが憂慮される」とも説明。一部の企業は、中国企業との取引を増やす予定だったが、後になってこのような事実を知ったサムスンの圧力で取引規模を縮小したという。
最近では、フォルダブルフォンに対するサムスンの「取り締まり」が強化されたという。サムスンが中国Huaweiとの間で技術格差を維持している代表的分野だ。サムスンディスプレイはポータブルフォンのディスプレイカバーウィンドウ素材である強化ガラス(UTG)の開発メーカーと独占契約を結ぶこともした。
報道では、「韓国の部品メーカーのいくつかの重要技術は、サムスン系列会社と一緒に開発した事例もあり、部品メーカー単独で、中国の顧客を増やすことは容易ではない」という別の関係者のコメントも紹介している。
競争力を維持したいサムスンと、取引先を多角化したい部品メーカーとの間で利害が一致しないようだ。

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